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給湯器の寿命はどのくらい?交換する際の基準とは

給湯器の寿命を超えて利用していると、故障のリスクが高まります。それどころか、一酸化炭素中毒や火災など、重大な事故につながる恐れがあります。適切なタイミングで交換することが、安全で快適な生活を送るためにも不可欠です。

 

本記事では、給湯器の寿命や故障のサイン、交換の際の基準などについて解説します。

給湯器の寿命は?

メーカーで公表されている給湯器の設計標準使用期間は、10年とされているところが多い傾向です。しかし、実際には10年未満で故障するケースや、15年以上も問題なく利用できる場合もあります。

 

給湯器が壊れてしまうと一時的にお湯が使えなくなるため、日常生活に支障をきたす恐れがあります。そのため、定期的にメンテナンスを行い、少しでも不具合が生じた場合は早めに修理や交換を検討するのがおすすめです。

給湯器の設置場所と寿命の関係

給湯器の寿命が短くなる原因には、設置場所が関係する場合があります。ここでは、給湯器の設置場所と寿命の関係を詳しく解説します。

給湯器本体から障害物までの距離

給湯器の寿命は、給湯器本体から周囲の障害物までの距離に影響されます。給湯器の前面には排気口と吸気口がついており、排気口から排気が排出されます。

 

給湯器前面にスペースがないと、吸気口から排気を吸い込み、不完全燃焼を起こし、故障してしまう恐れがあるのです。また、お隣との壁や塀までが近い場合、メンテナンスがしにくくなるというデメリットもあります。

排気カバーや配管カバーの設置

排気カバーとは、給湯器の排気口を覆うカバーを指します。安全に給湯器を利用するための部材で、排気の向きを変える機能を持ちます。給湯器近くにドアや窓がある場合は、排気の向きを変え、ガスの匂いが家の中に入るのを防ぐことが可能です。また、本体の吸排気をスムーズ化し、寿命を延ばす効果も期待できます。

 

配管カバーとは、給湯器の配管の上につけられるカバーで、配管を保護する役割があります。配管カバーがあれば、物が飛んできて傷がつく心配がありません。また、凍結や紫外線による劣化を防ぐことも可能です。特に、紫外線は配管を硬化させ、割れやすくなる原因となります。配管カバーにより配管を保護すれば、給湯器を長く利用でき、長寿命化につながります。

給湯器本体が雨ざらし

給湯器が雨ざらしになると、本体内部に水が入り込み、内部部品がショートしたり腐食や劣化が進みやすくなったりして、故障の原因となるケースがあります。

 

また、ホコリが溜まりやすい場所や湿気が高い場所に設置されている場合も、寿命が短くなる可能性があります。寿命を延ばしたい場合は、雨ざらしにならないよう、雨よけをつけるなど、対策をするのがおすすめです。

給湯器の故障を見極める基準

給湯器が故障しているかは、どのように判断できるのでしょうか。ここでは、給湯器の故障を見極める基準を解説します。

エラー表示が出る

リモコンにエラー表示が出ている場合、何らかの故障が疑われます。リンナイやノーリツなど、給湯器のメーカーでは、エラーコードの意味が統一されており、各コードによって具体的な問題を特定できます。

 

エラーコードの一例は、以下のとおりです。

 

エラーコ ード 内容
111、11 点火できていない
140 過熱防止装置作動
161 給湯出湯温度異常
291 中和器水位電極異常
611 給湯燃焼ファン異常

 

なお、888や88のエラーコードは、給湯器の点検時期を示すサインのため、メーカーに点検を依頼しましょう。

点火しづらい

給湯器の点火までに時間がかかるようになった場合は、故障が疑われます。この症状は、給湯器そのものの問題だけでなく、水道やガスの供給状況が原因となる場合もあります。

 

お湯だけでなく水が出ない場合は水道が、お風呂だけでなくキッチンのガスが機能しない場合はガスが原因の可能性があるでしょう。

お湯の温度が安定しない

シャワーのお湯の温度が安定しない場合、内部部品が故障している恐れがあります。このような状況では、いつもよりもお風呂のお湯がぬるい、または逆に熱すぎるといった問題が発生するケースもあります。

お湯が出るまでに時間がかかる

給湯器の故障により、お湯が出るまでに時間がかかる場合もあります。このケースでは、給湯器内部の効率が悪くなっている可能性があるため、交換するのがおすすめです。

給湯器から大きな音がする

給湯器が故障するサインとして、大きな音が発生するケースもあります。点火時に爆発音のような音が聞こえ、「ポコンポコン」「キーン」「ゴー」など、聞いたことのないような音がすしたりする場合は、修理を依頼するか給湯器を交換したほうが良いでしょう。

においがする

給湯器からにおいがする場合も、故障が疑われます。給湯器から発生するにおいの種類と考えられる原因は、以下のとおりです。

 

においの種類 考えられる原因
ガスのにおい ガス漏れ、不完全燃焼、プロパンガスの残量不足
焦げたにおい 給湯器内にたまったホコリが燃えている
酸っぱいにおい 本体内部の部品の劣化・腐食
生臭いにおい 本体内部にたまった水の腐食

異臭をそのままにして使い続けると爆発を起こす恐れもあるため、使用を停止し、修理や交換を依頼しましょう。

給湯器を長持ちさせるコツ

使い方に気をつければ、給湯器を長く使えます。ここでは、給湯器を長持ちさせるコツを解説します。

コツ①必要なときだけ使用する

給湯器を長持ちさせたいなら、必要なときだけお湯を使用しましょう。給湯器の使用頻度が高いほど部品が劣化していくため、寿命が短くなってしまいます。

 

お湯を使用しないときは、蛇口のレバーを水側にしておきます。少しでもお湯側に傾いていると給湯器が作動してしまうため、水側の端に寄せた状態にするのがポイントです。

コツ②凍結を防止する

冬場は、凍結防止策を講じましょう。給湯器や配管内部で凍結が起こると、配管が膨張して破裂する恐れがあります。凍結を防止する方法は、以下のとおりです。

 

【凍結防止方法】

  • 使わないときもコンセントを抜かない
  • 配管を断熱材で保護する
  • 配管ヒーターを取りつける
  • 長期間使用しない場合は水抜きをする

給湯器に搭載されている「凍結防止機能(追い炊きで凍結を防ぐ機能)」は、電源が入っていないと作動しないため、コンセントを抜かないようにしましょう。また、配管に断熱材や配管ヒーターを利用することで、凍結のリスクを減らせます。

 

旅行などで給湯器を長く使わない場合には、給湯器本体の下にあるバルブを回して水抜きをしましょう。

コツ③入浴剤の種類に注意する

入浴剤を利用する際は、パッケージをよく読み、給湯器に悪影響がないかをチェックしましょう。入浴剤の使用に注意しなければならないのは、追い炊き機能のある給湯器です。追い炊き機能を使用すると、お湯が配管を通って循環するため、配管や本体の熱交換器が腐食する恐れがあります。

 

給湯器の寿命を短くする恐れがある入浴剤の種類は、以下のとおりです。

 

【給湯器の寿命を短くする恐れがある入浴剤の種類】

  • 硫黄・塩分を含む入浴剤
  • 酸化チタンを含む入浴剤
  • 炭酸系の入浴剤
  • 固形物の入った入浴剤

炭酸系の入浴剤を使用する場合、発泡が終わってから追い炊きをしましょう。

交換する給湯器の選び方

給湯器にはさまざまな種類があるため、どれを選べば良いかわからないという方もいるのではないでしょうか。ここでは、交換する給湯器の選び方を解説します。

給湯器の燃料を選ぶ

一般的に使われているのはガス給湯器ですが、ガス以外にも、電気や灯油といった種類があります。それぞれのメリット・デメリットは、以下のとおりです。

給湯器の種類 メリット デメリット
ガス給湯器 故障しにくい

取り扱いが簡単

シャワーの水圧が強い

初期費用が安い

電気給湯器と比べると寿命が短い

凍結対策が必要

ランニングコストが高い

電気給湯器 火を使わないため安全

環境に優しい

寿命がガス給湯器よりも長い

光熱費が安い

広めの設置スペースが必要

給湯量に制限がある

石油給湯器 ガス・電気給湯器と比べてランニングコストが安い

寒冷地でも安定した熱量を供給できる

初期費用が高い

オイルタンクを置くスペースが必要

定期的に灯油を補充する必要がある

給湯器の種類と設置タイプを確認する

給湯器を交換する場合、現在の給湯器の種類や設置タイプを確認し、基本的に同じものを選ぶようにしましょう。戸建てとマンションの設置タイプは、以下のとおりです。

住居の種類 設置タイプ 詳細
戸建て 壁掛け 外壁に固定
据え置き 屋外の床に設置
浴槽隣接 屋外の床に設置
マンション 壁掛け 外壁に固定
PS標準設置 玄関わきの壁内に設置

(外から本体が見える)

PS庫内設置 玄関わきの壁内に設置

(外から本体が見えない)

マンションの場合、交換できるタイプが決められているケースが多いため、管理会社に確認しましょう。

給湯器の号数を確認する

次に、給湯器の号数を確認し、家族構成や生活スタイルに合わせて選ぶことが大切です。給湯器の号数とは、水温25度のお湯を1分あたりに出せる湯量を示し、16・20・24・28号と、4号ずつ上がっていきます。

 

一人暮らしの場合は16号、2人家族は20号、4人家族は24号を選ぶのがおすすめです。

オートタイプかフルオートタイプを選ぶ

オートタイプとは、お湯はり・追い炊き・保温ができるタイプです。一方、フルオートタイプは、オートタイプの機能に加え、自動のたし湯機能と追い炊き配管の洗浄機能がついています。

 

給湯器交換にかかる費用を抑えたい場合はオートタイプ、お湯はりからたし湯まで全自動で行いたい場合は、フルオートタイプを選ぶと良いでしょう。

給湯器の交換なら給湯器交換のタマにお任せください

給湯器の寿命は、一般的に10年が目安です。使い方によっては10年以上使用できる場合もありますが、点火のしにくさや異臭がするなど、いつもとは異なる症状に気づいた場合は、早めに交換を検討することが大切です。

 

給湯器の交換を考えているなら、「給湯器交換のタマ」にご相談ください。給湯器交換のタマでは、施工保証が10年間ついているため、安心して長くご利用いただけます。また、国内主要メーカーのガス給湯器を安心価格で提供しております。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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